アメリカは経済が失速する懸念の払拭に躍起
米連邦準備制度理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長は7月19日に行った議会証言で、サブプライムローン関連の損失は最大でも1000億ドル(約12兆円)程度であるとの推計を示しました。
これは、米国の国内総生産(GDP)の約14兆ドル(約1600兆円)からすれば1%にも満たない額で、バーナンキ議長は「金融システム不安に直結することはない」と説明し、深刻な住宅バブルの崩壊にはつながらないことを強調していました。
米国で多数の貯蓄貸付組合(S&L)が破たんした1980年代後半から90年代初頭にかけてのころ、金融機関が抱えていた不良債権も、GDP比2%とされています。
バブル経済崩壊後の90年代後半に日本の大手銀行などに注入された公的資金(約10兆円)も、日本のGDP比では3%だったことを考えれば、確かに、サブプライムローンの損失規模はまだ小さいように見えます。
しかし、この問題が本格的な貸し渋りに発展することになれば、経済全体に必要な資金が回らなくなり、そうなると損失はサブプライムローンの焦げ付きにとどまらなくなります。
米国内で個人取引を展開する英大手銀行HSBCは、焦げ付き増加などに備えて、2006年度決算で前年度より3割以上も多い約105億ドル(約1兆2000億円)の貸倒引当金を積み増ししました。
同様にシティグループなど他の米銀行もほぼ一斉に引当金を積み増したうえ、融資姿勢を慎重にしています。
住宅ローン問題が長引き、住宅販売がさらに落ち込むような流れが本格化すれば、世界のお金の流
れに悪影響が出かねないのではないでしょうか。
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