TOP >  サブプライムローン焦げ付き問題

逆回転の構造

 住宅価格の上昇が鈍り、住宅ローンの焦げ付きが増え始めると、銀行やローン会社はサブプライムローンの融資審査を厳格にして、貸し付けを絞り込みました。

 このため、中古、新築ともに住宅販売が急速に落ち込み、今年6月の新築販売件数(年換算)は前月より6.6%も減って、83万4000戸まで落ち込んでしまいました。

 販売件数の減少でさらに価格の上昇は鈍り、07年1〜3月の住宅価格上昇率は0.45%、つまり前年とほぼ同額で、横ばいになりました。

 焦げ付きはさらに増え、それに伴い販売件数もさらに減少する可能性があります。

 ローンで住宅を買う人が増え、価格が上がってさらにローンの利用が増える、という正の回転が今は完全に止まっている状態と言えましょう。

 今後は販売不振が価格下落につながり、さらに焦げ付きを増やすという、いわば「逆回転」の現象が起こり始まる恐れがある。

 いや、もうすでに始まっているのでしょうか。

 いずれにしても、逆回転の流れが加速すれば、サブプライムローンに限らず、焦げ付く可能性が小さいプライムローンにも、影響が拡大する恐れが多分にあります。

 借り手の中には、住宅価格の値上がりを期待した転売目的の購入者や、自宅を担保に新たにローンを借りて消費に回していた人も多いです。

 また、銀行などは、サブプライムローンの焦げ付きで不良債権を抱えこまないよう、小口に分けて「ローン証券」として広く投資家に販売していました。

 逆回転が始まれば、借り手は一気に損失を抱え、住宅以外の個人消費も冷え込む可能性も高くなります。

 ローン証券の価格が下落すると、直接住宅投資を手掛けていない投資家にも損失が及ぶことになります。

 アメリカの住宅バブル崩壊の影響が、経済全体に拡大します。

 それは米国内にとどまらず、米国を起点として、世界へと広がってゆくことになります。

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